株式投資の王道は好業績株に対する投資でリターンを得ることではないだろうか

株式投資の王道は好業績株に対する投資でリターンを得ることではないだろうか。企業が成長して一株当たりの利益(EPS)が増えれば企業価値は向上する。企業価値の上昇が株価上昇の材料となる。一方で、「株は倒産しかけからの復活が一番おいしい」といった逆張りのスタンスが高パフォーマンスにつながることも多いから相場は面白い。直近の銘柄で検証してみよう。

逆張り投資の魅力

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倒産しそうな株への投資を「コントラリアン」といい、投資方法の一つだ。リスクもあるが、ハイ・リターンを上げられる機会がある。

シャープや東芝のような大企業の場合、雇用面や技術流出面で政府も「大きすぎてつぶせない」との判断から産業革新機構などを通じて支援するケースが多い。支援が入れば株価は回復する。「投資の神様」のバフェット氏も逆張り投資を好んで行う。リーマンショック後に、瀕死のゴールドマン・サックスメリルリンチに投資して大きく利益をあげたのは有名な話だ。

経営危機が表面化した東芝株の株主として、「プライベート・エクイティ・ファンド」と呼ばれる未上場企業に投資するファンドの名前が上がっている。会社再生や仮にいったん上場廃止したとしても企業価値を高めて再上場することで、短期間で大きく儲けるチャンスがあると見ているからだ。

東芝は約10ヶ月で約3倍

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東芝 <6502> の経営問題が最初に表面化したのは15年5月だった。原子力関係の連結対象子会社である米ウェスチングハウスに関して、巨額の減損が必要であるとの理由から決算発表を延期したことが最初のきっかけとなった。

東芝の株価は、15年4月末の481円から、7期にさかのぼる業績の下方修正、16年3月期の赤字拡大などで一貫して下げ続け、16年2月12日に155円の安値を付けた。反発のきっかけとなったのは、16年3月期の赤字額が確定し始め、子会社の売却、人員削減など大規模リストラ案が出たことだ。株価は155円を底に同年12月16日には475円まで回復し、約10ヶ月で約3倍になった。

東芝は、17年3月期も引き続き大幅赤字となり債務超過の可能性があるとの報道で、16年12月から再び急落をはじめ17年2月17日に2番底の178円を付ける。ただ、16年安値155円を割ることはなかった。株価は178円から反発しはじめ、6月16日には344円と約4ヶ月で約2倍になった。